五代友厚の名誉復活?頼れるトモはシンちゃんとあさと榮三郎でした
人を見る目がある新次郎と榮三郎がカッコイイ!やると決めたらやり通す、負けたらあかん他人やない自分にだす
大阪に戻った五代さまは商法会議所の会員を集めました
人間は窮地に陥った時にこそ人の本質が見える
あさはそう思ったのでは?
みんな手の平を返したような態度
進次郎や榮三郎はこの商人に態度には
信用していた人から裏切られたようでがっかりしてんのだすやろ
わても最初はそない思いました
お父ちゃんの代だら信じて力貸して来たのに・・・
そやけど・・・
話をさしてください・・・
やっと五代友厚が登場して事情説明です
この度はみなさんにご心配ご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした
頭を下げる五代さま
そや!
どうしてくれるんや!
野次が飛びます
政府から格安で払い下げを受けて私腹を肥やそうとしていたのは本当だすのん???
答えとくなはれ!
答えとくなはれ!五代さん!
答えとくなはれ!あさも小声で言います
黙ってたらわかりまへんやん!
言うとくれ!
なんか言うとくれや
私は言い訳をするつもりはありません
全ての責任は私にあります
私は大阪の大阪商人の皆さんの名誉を傷つけてしまった
本日をもって大商法会議所、会頭を辞任致します
頭を下げる五代さまに
はぁ?逃げる気か!
儲からへん思たら わたいらを見捨てていくつもりだすか?
怒りをぶつける大阪商人達
逃げるつもりはありません
全てのカンパニーは私が責任をもって・・・
わてらは訳を説明せぇ~言うてるんのや!
1400万がなんで39万になりまんのや?
せや、たったの30分の1で買うてその儲けはどないしはりましたのや??
薩摩閥の連中が私腹を肥やすのに大阪を利用しよって
どれだけ腹黒いのや!
そうや!善人面した銭の亡者め!
そう言って手元にあった紙をくちゃくちゃにして五代さまにぶつけ始めました
黙ってみんなの話を聞いていたあさが立ち上がりました
皆さんやめなはれ!なぁ!
待っとくなはれ!
待てますかいな!信じてついて言った男に裏切られたんやさかいな!
裏切られたかどうかはまだ分からしまへん
それに1400万円を39万いうたら
およそ1/36だす
数字に強いあさが計算してみせる
なあ皆さん、なんでだす?
なんでこないな話しか出来しまへんのや?
うちら大阪商人は五代さまにあれだけの事してもろてて
そないなお方やない事はあらしまへんいうことは分からしまへんのか?
あさの言葉に黙って耳を傾ける大阪商人
五代さまのおかげで米の相場が生き返った時はみなお祭り騒ぎで五代様のお屋敷を提灯もって囲んでたいうのに
ちょっと大阪が世間でたかれたぐらいで手のひら返すやなんて
あ~アホンダラだす!
いつから大阪商人は意気地なしになってしまったんですか!
言いたい放題言うてからに!
今度はあさの言葉に大阪商人がざわつきます
なんて事言うのや!
五代さまがつぶやく・・あささん・・・
心配する榮三郎
お姉さん・・・
それから!五代様!あなた様もなんだすか?
言い訳するつもりはありませんて!
カッコつけて・・・かっこつけてる場合やあらしまへん!
あさが啖呵を切ります
言い訳やったらしておくんなはれ!
ちゃんと説明しておくんなはれ!
このままやったらみんな・・・訳も分からんとあなたさまを責めるしか無いんだす
そや!そや!
今まで文句を言っていた大阪商人が、今度はあさの話を聞いて
私らかって五代様を信じたいんだす
みなさん・・そやけどこれは~
そうだすなぁ~、これ全部話しする言うのはわかりにくい言うか~面白無い言うか~面倒臭い事だすなぁ
いきなり現れた新次郎に驚きの声を上げるあさ
旦那さま!
イヤイヤわての家内が大きい声だしてほんますんまへんな、堪忍だっせ
おわび言うたらあれだすけどちょっとコレわてが持ってるのも何やさかい配らせてもらいますか
何だすかいな?それは?・・いぶかしがる大阪商人
こりゃあなあ10年の間に、政府が北海道にしてきた事業の収支をまとめたもんだす
ハハハ・・・ホイホッと言って分けて歩く新次郎
キョトンとしているあさ
書類をみんな配ってもらう
なんでこんなもん?
わてな~あの男や!ちょいちょい
みんな必死に書類に目を通し始めます
三坂こないな大事な内部資料を・・・!五代さまが珍しく大きな声を出すく
わてなぁ~よう分からしまへんのやけど、ここにいてる優秀な商人はんやったら一目でわかるはずやと思います
商人の一人が思わず声を出す
これは!
あさもほんまや!目が一層大きくなっています
新次郎が続けます
政府はぎょうさんお金かけて北海道に手つけてみたものの、こ10年まるでうまい事いってへんかったみたいださす
そのままやったらかけたぎょうさんのお金無駄になる、そない思うた政府は商い上手の五代さんに開拓を依頼した
せやけどこれからの日本を思たら北海道は損してでも開発するべき場所やそない思て結局五代さんは39万でうけはった
これはこの先ほんまに利益がでるかどうか分からん事業や大阪が払う精一杯の値やったんとちゃいますかいなぁ
あさが五代様をみて
そやったんだすか!
商人も発言する
そやったら五代さんはワシラにそんなお荷物引受させるつもりやったんか?
そりゃあたまらんわぁ~
儲かる思たから話乗ったんだっせ
騙されるとこやったわ
いいや!それは・・・
そこで何故か榮三郎が発言しました
それは五代様がわてら大阪商人を信用してくれはったからでありまへんか?お姉さんのいうてたとおりお上と商人では商いに対する執念が違います
しかも私らは日本一商いが上手い大阪商人だす
わたしらやからどうにかできるて大阪の力みせつけようて五代さまはそない思うてくれはったんだす
ここで榮三郎が立ち上がりテーブルの端へ歩いて行って五代様と相向かいの席へ立つ
大阪の商人はその信用に答えられれらないもんだしたんか?
そないに白状なもんだしたんか?
せやなぁ~、深く頷く
醜態みせてしもうてお恥ずかしい、なぁ?
大阪商人にむかって同意を求める商人の一人
そうだすなぁ
けど五代友厚さん、水臭いこっちゃやがなぁ~
そうや!それやったらそう言うてくれはったらよかったんだすわぁ
少し若手の商人がいきなり立ち上がって
すんまへんどした・・・申し訳なさそうに深々と頭を下げる
わてらそないな薄情やあらしまへんでぇ~
せや!そのとおりや!ざわつく
あさの頷く顔をみてから五代さまが
皆さん・・・
じゃあトモちゃん ・・そこで新次郎が親愛を込めて言う
何も知らないあさは??
トモちゃん?
立ち上がって五代に詰め寄る新次郎
これでも会頭おやめになってしまいますのんか?
新次郎さん・・・
みなさん・・・
皆さん・・・ほんまおおきに
ありがとう
せやけど、これを今更日本中に配ったところで世間は二度と私を信用しません
いいや!首を振るあさ
そこであさが五代さまを一喝
へこたれたらあきまへん
呆気にとられる五代さま
やると決めたらやり通す、負けたらあかん他人やない自分にだす
これは五代さまがうちに言うてくれはった言葉だす
どうかへこたれんといておくれなはれ
あささん・・・・
真摯な眼差しの五代さま
ほな!みなさん
あさが音頭を取ります
榮三郎があさと新次郎の顔を変わる変わるみて感心している
五代会頭のために、手締しまひょう!
お手を拝借、打~ちまひょ・・・パンパン
もうひとつせ・・・・ぱんぱん
祝うて三度・・・・・ぱんぱんぱん
五代さまこれからもよろしゅうお願いいたします
あさに続いて大阪商人全員が一斉にお願いいたしますと頭を下げる
やっとみんなの五代様に笑顔が戻りました
みなさん
皆さん
ほんまおおきに
深々と頭を下げる感無量の五代友厚です
やっぱりここは日本一の町や!
私は生涯をかけてこの町の繁栄の為に尽くします
あさは五代さまの言葉の深さに感動してやっと拍手をする
遅れて大阪商人も拍手をする
こうして五代は大阪商法会議所の会頭を続けこれ以降も大阪商人達と手を携えて多くの事業を手掛ける事となりました
商人が五代さまを囲んでいる隙に新次郎に駆け寄るあさ
いつ調べてくれはったんだすか?あないな事
新次郎に尋ねるあさ
そら榮三郎にたのまれただけだす、お前なかなかよう言うたなぁ
ちょっとお姉さんのでしゃばりマネしてみただけだす
おどけてみせる榮三郎
でしゃばり?
大きな目をさらに大きく開いたあさ
自分で自分の口を指でつまみます
それにしても世論がこの話潰さへんかったら誰も損せず
北海道も大阪も日本政府もみんなええ思いできたかも別れへんのになぁ~
ほんまだすなぁ~
新次郎に同調するあさ
話し過ぎたら喉乾いてきてもたわびーるでも飲んできまひょう
そそくさと出口目指して行ってしまう新次郎
はぁ?こない早うから?呆れるあさでした
ほんまにもう~
呆れて新次郎を見送っているあさをじっと見つめる五代さまでした