ふゆに亀助が匂い袋を縫うなんてけなげな恋心は今後どうなるの?
あさが来た・朝ドラ・炭坑から恋文を何通も出していたのがうめによりあさが知ることに・・・正吉は伽羅の香りを楽しむ
数日が過ぎました
あさは雁助や亀助に手伝ってもらい襲名秘湯の招待客に案内状を書いています
亀助はせっせと筆を走らせていますが何やら今一つ元気がありません
その理由をうめや雁助は亀助の恋わずらいだと見破っています
あさは九州の苦労をともにしていたのに、亀助が仕事にかこつけて、何通も恋文を書いていたことに気づいていませんでした
おあさ様は、お商売の事はほんまよう気ぃつっっかはりますけど、こないなことは少々疎うおますよって
うめに笑われ、あさはちゃんと気づいていたことだってあるとムキになりました
たとえば亀助が仕事の合間にチクチクと針を動かして女物の匂い袋を縫っていたのを知っている
でお相手はどなただす?うちの知ってる人やろか?
あさの聞き方が無邪気で、亀助はかえって言うに言えなくなる
いや、そら、そのぉ~
そこにふゆがやってきて亀助に匂い袋を手にしている
ふゆは亀助に会釈しました
番頭さん、昨日はかいらしい匂い袋いただきまして、おおきにありがとうございました
・・・いいや
亀助が困って横を向き、あさは目をきょとんとさせ、うめと雁助が笑いを噛み殺している
ふゆは奇妙な雰囲気に気後れしたのかおずおずと部屋を下がっていった
ひょっとしたら恋心のお相手って
まさか!
遅ればせながら、あさにも見当がつき、亀助がこれ以上何も言われたくなくて退散しました
戦力が一人減った分、あさと雁助とで案内状を頑張って書かなくてはならないが、雁助があさの書いた案内状を数枚手にして渋い顔をした、お世辞にも上手とは言えない筆跡です
お手数だすけど・・・これとこれも、書き直しでお願いできますか?
すんまへん・・・よし!頑張らな!
正吉は自室にいて、趣味の香を楽しむしずかな時を過ごしています
ふ~ん今日は伽羅だすか?
新次郎が匂いをかぎながら入って来ました
うん、どや?榮三郎の様子は?
へぇ、思てたより早い代替わりやったてあわててましたけどな、あいつの事です、ど
ないかなりますやろ
それより、お父ちゃんのほうこそ、どないなんだす!
はぁお前は相変わらず、そないなとこは勘がええなぁ
なんともありまへんがな
私は大丈夫だっせ
新次郎が人を見る目は繊細で温かく、それが誰にでも好かれる所以です
お前のそういう人好きのするところと
榮三郎の豆なところが上手にあわさったら8代目も上手く行きますんやけどなぁ
それにあさも踏ん張りますやろ
そやなぁ
そりゃあ確かや
火鉢に二人暖を取りながら笑う
新次郎と正吉でした
3人が力を合わせれば、若い榮三郎の経験不足を補ってあまりある
加野屋は安泰だと思えるからこそ、正吉は隠居を決めたのでした
【伽羅の香り】
沈水香の一つ、香木の樹脂から精製する香りです
香道での主香材で鎮静効果に優れています