あさが来た 惣兵衛が今後好きな家族の為に家を空けるの・その行方は？
はつの家では和歌山への移住をめぐり菊が反対しているそこへ藍之助に逢いに来たよのが意外な事を言う
ある日惣兵衛がしばらく家を空けるとだけ行ってはつには行き先も告げずに出掛けてしまう
旦那さまちょっとの間でかけるってどこへ行かれるつもりですか？
どこへも行かんとくなはれ
お願いします
ここにいてくれなはれ
はつは必死で懇願する
すぐ帰る・・
言うてますやろ？
はつと惣兵衛の会話を聞いていた菊
菊が藍之助をあやしながらはつに嫌味を言う
また出て行ってしもうたんか？
今度こそ帰って来けえへんかもしれんで
あれはそういう男や
藍之助のかていますのや
きっとすぐ帰ってきはります
はつには珍しく厳しい口調になる
そんなキツイ顔してたらあかん！
なんぼ小さいからと言ってもなあんたの声全部きこえてるんやで
お母さま・・おおきに
外へ出る菊
あのアホ息子が！
キュウリを2つに割って食べる
そこへよのがくる
きゅうりを食べている所を見られてしまう
山王寺屋の看板も地に落ちましたわ
なんでわてに付いてくるのだす？
藍之助に逢いにきたんでっしゃろ？
そうだす
それなのに惣兵衛ったら何が和歌山や？
大坂離れてお百姓するやなんて言い出して
あれまあ！よのが驚きの声を出す
え？
どこも同じですなと言うよの
ほんま
親の心子知らずだす
そうだすな
そこが同じなんどす
うちの息子も相変わらず仕事もろくにせんと
もう好き勝手やってますわ
菊がきゅうりをみているよのに
どうぞ！と言う
まだフラフラしてますのんか？
おたくの息子
へえ
うちの看板も守ってるのは
ダンさんと番頭と
あのあささんだす
あささんてあの凧で飛んでた？
そうだす！
あんさんがうちに押し付けはったあのじゃじゃ馬はんだす
あの子がなぁ
また家の為に良う働くんやがな
あの子にそんな力があったやなんて
加野屋さん儲けもんでしたな
儲けもんやあらせらしません
家にはちょっともいてへんわ
旦那さんの世話はせぇへんわ、もう本当に・・
それよりあんさんとこの
おはつさん
ええお嫁さんだすがなァ～
もう～あない可愛らしい孫にも逢わせてもらいはって
もうじきな二人目も生まれますのや
菊が得意げに言う
え～ほんな羨ましい
それなら一人ぐらい
あきまへん
ええ着物も家も持ってはるのにやや子まで取るなんて
あつかましい
けちんぼさんだこと
あんたがなあ欲張りなんどすぅ
うちかてなぁ
あのあささんが悪い子で無いことはようわかってるんだす
新次郎の為やぁ思てゆうてるのに
わてかて惣兵衛が一家の為や思て言ってくれてるのはよう解かってるんだす
そやけどなぁ
子供なんか私らがどんだけ思てんのか
一個も解かっておりません
母親なんてもんもなかなか面倒くさいもんだすな
菊とよのの会話を遠くから聞いている栄達とはつが見守っている
