あさが来た 加野屋の「朝の誓い」は実在の両替商「お定め書き」を解説
朝ドラ「あさが来た」あさが嫁入りをした次の朝、「ほんなら朝のお誓いだす!」と正吉が店で皆の前で読み上げた、誓いが実際にあったとは・・
あさが嫁入りして次の日あさの会(会社で言う朝礼)に参加した時に正吉が店の者を前にして一緒に唱和しましたね
あさはこの時、正吉に新次郎がはどうした?と問われ初夜だったのに外泊した新次郎の事をどう答えようか受け答えに躊躇していました
ところが飄々と帰ってきた夫、新次郎は何もなかったかのように平然と「朝の会」に参加してこの「朝の誓い」(会社で言う社訓)を唱和したのでした
なんとテレビドラマ「あさが来た」では3つまでしか唱和していませんでしたが、実際には9つもあったのです
正吉が唱和した「朝の誓い」の内容のは最初の3項目だけです
「昼夜ともに行儀良く、怠けぬように努めましょう」
「店は綺麗に掃除して、終日席は乱さぬように」
「若いもんはよう躾け、無体に罰してはあきまへん」
「贅沢な小物をもたぬこと」
「足袋は4月1日から9月8日まで使用せぬこと」
「私用の外出は月に三回までとすること」
「店が暇なときは午後からは碁・将棋を許す」
「病のときは薬を与え好きな食事を与える」
「月に三度、簡単な肴をつけ酒盛りをする」
唱和するために言葉を短くしてわかりにくい部分をサイトの管理人が独自に解説していました
【勝手な解説】
昼も夜も行儀よくして怠けないように仕事をしましょう
店は整理整頓して一日中自席はキレイにしましょう
未来ある若ものにはしっかりと仕事を教えてやたらと罰しない事
贅沢は切りが無いからたとえ小物でも持たないようにしよう
足袋は健康と節約の為に寒くなる9月8日頃まで履かないようにしましょう
外出ばかりすると誘惑や出費がかさむので月に3回までとする
お店は暇な時間ができた時には碁を打ったり将棋を指すのを許しましょう
もし病気になった時には医者にかかり薬を飲んで休養し一日も早く治るように栄養のある食事をしてもらいます
月に3度は簡単ですが酒の肴を用意しますので懇親会を兼ねて酒を酌み交わしましょう
今から100年も以上前の時代になんと素敵な「お定め書き」が存在したのでしょう
安い給料でこき使われて時間に追われて人間を物のように扱う現代社会ではありえないですね
おおらかというか、朝の誓いを唱和する事により仕事にやる気が出て来ますね
若者も積極的に将来を担う一員として認め仕事ができるように育てている様子が伺い知れます
贅沢を的として整理整頓を厳しくしつける反面、店で働いている者は大事にしていますね